所功『皇位継承のあり方』

【書誌情報】

  • 書名: 『皇位継承のあり方』 〝女性・女系天皇〟は可能か
  • 著者: 所功(ところ・いさお)
  • 出版社: PHP研究所(PHP新書)
  • 刊行年: 2006年
  • ISBN: 978-4-569-64805-7

女性・女系天皇への論点を解説

皇位継承は危機に直面している、なぜなら戦後の皇室典範が、側室(本妻とは別に公に認められた妾)と庶子(本妻以外から生まれた子)の継承を否定した上で、継承資格を男系男子に限ったのは無理があるからだとの認識の下、継承資格を女性、女系に拡大するしかないとの著者の主張を解説している。考慮すべき点として、皇室の存在意義はなにか、皇室の伝統の本質は何か、女系天皇は皇統を変えることになるのか、旧宮家の子孫の皇籍取得は可能か―などを取り上げ、前提となる歴史的事実を確認し、これまで議論を振り返って丁寧に検討している。
発刊は2006年1月で、「皇室典範に関する有識者会議」が女性・女系天皇を認める報告書を出した直後。それから20年が経過したが、同書で指摘された論点がいまも変わらず論じられている。議論が進展してこなかったことを痛感させられる。

著者について(同書による)

所 功 (ところ・いさお)
昭和16(1941)年 、岐阜県生まれ。名古屋大学文学部史学科卒業。同大学院修士課程修了。皇學館大学助教授、文部省教科書調査官を経て、京都産業大学法学部教授。法学博士(慶応大学、日本法制史)。 主著に『伊勢神宮』『日本歴史再考』(以上、講談社学術文庫)、『京都の三大祭』(角川選書)、『天皇の人生儀礼』(小学館文庫)、『国旗。国歌の常識』(東京堂出版)、『年号の歴史』(雄山閣出版)、『皇室の伝統と日本文化』『あの道この径100話』(以上、モラロジー研究所)、『皇位継承』(共著・文春新書)、『菅原道真の実像』(臨川選書)、『「国民の祝日」の由来がわかる小事典』(PHP新書)、『近現代の「女性天皇」論』(展転社)など