森鷗外(著)「帝諡考」―『鷗外全集 第二十巻』所収

【論稿(単体)についての書誌情報】

  • 論稿名:帝諡考
  • 著者:森林太郎(森鷗外)
  • 収載:『鷗外全集 第二十巻』(岩波書店、1973年)

【収載書籍(入れ物の本)についての書誌情報】

  • 書名:鷗外全集 第二十巻
  • 著者:森林太郎(森鷗外)
  • 出版社:岩波書店
  • 刊行年:1973年

歴代天皇の諡号(おくりな)を考証

 神武天皇から明治天皇に至る歴代の天皇の諡号(おくりな)を考証している。末尾に「大正八年己未十月十三日」とある。1921年(大正10年)刊行。宮内官僚(図書頭)として執筆したので、精緻を極めている。上篇は天皇の追号についての概説、下篇は歴代のそれぞれの天皇の諡号・追号を考証し、典拠になると思われる文献を列挙している。たいへん興味深いが、本文は漢文の書き下し文のようで、引用はほとんど漢文という体裁。難解という前に難読である。もの知りの知人がいないときは、AIに頼るほかないだろう。

著者について

本名森林太郎。1862(文久2)年、代々津和野藩の典医を務める森家の長男として生まれました。

10歳のとき父と共に上京し、ドイツ語を学び東京大学医学部予科に11歳で入学。大学では医学を学び、卒業後陸軍軍医となりました。1884(明治17)年からは、軍の衛生学の調査及び研究のためドイツへ留学しました。

帰国後は軍医としての仕事のかたわら、小説「舞姫」「雁」「山椒大夫」「高瀬舟」、史伝「渋江抽斉」などを執筆。医学・文学の評論や小説・戯曲等の翻訳、ヨーロッパ文学の紹介などを行い、明治を代表する知識人として活躍しました。

1907 (明治40)年には陸軍軍医総監・陸軍省医務局長に就任、1916(大正5)年まで務めました。陸軍を退職した翌年からは、帝室博物館総長兼図書頭の職につき、上野の帝室博物館や秋には奈良の正倉院にも赴き、亡くなる直前まで仕事を続けました。

森鷗外について|文京区立森鷗外記念館HP (2026-02-18参照)