笠原英彦(著)『象徴天皇制と皇位継承』

【書誌情報】

  • 書名: 『象徴天皇制と皇位継承』
  • 著者: 笠原英彦(かさはら・ひでひこ)
  • 出版社: 筑摩書房(ちくま新書 719)
  • 刊行年: 2008年(2008-05-10)
  • ISBN: 978-4-480-06417-2

皇位継承の不安定さの由来と解消への視点

 象徴天皇制の成立過程と戦後の制度設計を踏まえ、皇位継承問題を政治過程の中で読み解いていく。結果として継承の不安定さがあらわになったが、それへの対処として、小泉政権期の有識者会議(2005年)の経緯が議論の要所となる。

 敗戦後、象徴天皇制の誕生と同時に行われた11宮家の皇籍離脱、華族制度の廃止、財産の凍結は、皇室を弱体化させる「マッカーサーが仕掛けた時限爆弾」だと著者はいう。その危険を取り除こうとするとき、皇位継承の本質を「世襲」におき、旧宮家子孫復帰の問題点を指摘するとともに、女性天皇誕生の際の課題にも触れる。皇位継承の歴史、現在の皇室の活動についても検討していく。

著者について(同書による)

 笠原英彦(かさはら・ひでひこ)。1956年東京都生まれ。1985年慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程終了。慶應義塾大学法学部教授、法学博士。著書に『天皇親政』『歴代天皇総覧』『明治天皇』(以上、中公新書)、『女帝誕生』(新潮社)、『日本の医療行政』(慶應義塾大学出版会)、『天皇と官僚』(PHP新書)、『大久保利通』(吉川弘文館)などがある。