大石眞(著)『日本憲法史』

書名:日本憲法史

著者:大石眞(おおいし・まこと)

出版者:講談社(講談社学術文庫)

出版年月:2020-01

ISBN:978-4-06-518346-5

明治憲法から日本国憲法まで、制度の変化をたどる

日本の憲法の歩みを、一般の人にもアクセスしやすい通史にして体系的に概説した本である。ここでいう「憲法」とは、大日本帝国憲法、日本国憲法という憲法典だけでなく、附属法令を含めた「実質的意味での憲法」である。そうした憲法体制の成立、運用、その背景にある憲法思想を歴史的にたどる。

明治政府が直面した課題は、統一国家・立憲国家・主権国家という要素を人為的に作り出し、西欧型の「立憲国家」を確立することにあり、その前段として不平等条約の解消という要請があった。日本国憲法は、占領管理体制下で、明治憲法の立憲制の不備や欠陥を克服する形で制定され、占領管理体制の解除によって運用が可能になった。

このため本書は、概説の後、明治憲法については、条約改正問題の推移から始まり、立憲体制の成立と、その特質、運用を説明する。日本国憲法については、占領管理体制から始まり、現行憲法体制の成立、サンフランシスコ平和条約を経ての体制確立と運用、近年の展開を述べる。

皇室に関しては、明治の憲法学説における国家法人説(天皇機関説)論争の経過や、憲法と皇室典範との二元的な秩序とその変化について解説される。それらを含め、本書は、日本の憲法制度がどのように形成され、運用されてきたかを確認するための一冊である。

著者について(同書による)

大石眞(おおいし・まこと)

1951年島根県生まれ。東北大学法学部卒業。専門は憲法学、議会法、憲法史。九州大学教授、京都大学教授等を経て、京都大学名誉教授。著書に『議院自律権の構造』『議院法制定史の研究』『憲法と宗教制度』『立憲民主制』『憲法秩序への展望』『権利保障の諸相』『統治機構の憲法構想』など。

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