書名:天皇の人生儀礼
副書名:伝統と新風 皇室のいま
著者:所功(ところ・いさお)
出版者:小学館
出版年月:2002-01
ISBN:4-09-404164-8
誕生から大喪まで、天皇・皇族の人生儀礼をたどる
天皇・皇族の人生儀礼を、誕生から大喪まで通して説明した本である。章立ては、近代的な皇室儀礼の形成、誕生前後の諸儀礼、教育、成年・立太子・成婚、即位と大嘗祭、公務と宮中祭祀、大喪の礼と式年祭に分かれる。
本書は、皇室儀礼を「古いしきたり」として列挙するだけでなく、近代以降に制度化された儀礼が、現代にどのように受け継がれ、また変化してきたかを説明する。明治以前の皇室儀礼、明治時代の近代化、旧皇室典範や旧皇室令による制度化、戦後の変化などが、人生の節目ごとの儀礼に沿って整理される。
実証本位の法制史家の立場から、史料を分かりやすく引用し、全体を通じて、脚注を本文下に配置する。背景となる事項の紹介や、近代の天皇、皇后の和歌の引用などで、説明の幅を広げている。天皇・皇族の人生が、儀礼を通じてどのように公的な意味をもつかが見えてくる。戦後に多くの旧皇室令が廃止された中で、現代にふさわしい儀礼を考える際、基本となる一冊である。
著者について(同書による)
所功(ところ・いさお)
京都産業大学法学部教授・日本文化研究所長(日本法制文化史)。昭和十六(一九四一)年岐阜県生まれ。名古屋大学文学研究科修士課程修了。法学博士(慶應大学)。主著『平安朝儀式書成立史の研究』『年号の歴史』など。