多木浩二(著)『天皇の肖像』

書名:天皇の肖像

著者:多木浩二(たき・こうじ)

出版者:岩波書店(岩波現代文庫 学術76)

出版年月:2002-01

ISBN:4-00-600076-6

天皇を、肖像と視覚文化から読む

近代日本において、天皇の肖像がどのように作られ、見られ、政治的・文化的な意味を担ったのかを考える本である。

天皇は、制度上の存在であるだけではない。人々が天皇をどのように見るのか、どのような姿として想像するのか、写真や絵画や印刷物を通じてどのように共有するのかという問題がある。本書は、そうした視覚的な天皇像を手がかりに、近代天皇制の成立と定着を読み解こうとする。

明治天皇の「御真影」が、天皇の視覚化という政策の方向性の中で確立し、その「御真影」の下付が、日本の社会の構造を生み出していく。天皇の写真が政治的な空間を作り出していく過程が描かれている。

著者について(同書による)

多木浩二(たき・こうじ)

一九二八年神戸市生まれ。東京大学文学部美学美術史学科卒業。東京造形大学教授、千葉大学教授を歴任。著書に、『生きられた家』『眼の隠喩』『〈もの)の詩学』『写真の誘惑』『神話なき世界の芸術家』『シジフォスの笑い』『船がゆく』『戦争論』『ベンヤミン「複製技術時代の芸術作品」精読』『20世紀の精神』『船とともに』ほか。

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