日本は立憲君主国か

政府は「立憲君主制と言っても差しつかえない」と説明しています

内閣法制局(吉國一郎・内閣法制局長官)は国会で、「立憲君主制と言っても差しつかえないであろうと思います」と答弁しています。

国家の形態を「君主制」と「共和制」に分けると、「共和制」は、選挙で選ばれる大統領などが元首であるのが特質なので、日本国は共和制ではない(君主制)。 君主制を「専制君主制」と「立憲君主制」に分けると、日本は近代的な意味の憲法を持って政治を行う国家なので、立憲君主制と言っても差しつかえない、という説明です。ただし、明治憲法下のように、統治権の総攬者としての天皇をいただくという意味での立憲君主制ではない、と付け加えています。

○内藤誉三郎君(自民) 日本国は共和政体の国でないことは明らかでありますが、世襲である天皇の憲法上の国事行為にはいろいろな憲法上の制約がありますので、専制君主制ではなく、立憲君主制の国であると理解してよろしいでしょうか。

○政府委員(吉國一郎・内閣法制局長官) 国家の形態を君主制と共和制とに分けまして、わが国がそのいずれに属するかということがまず問題になるわけでございますが、公選による大統領その他の元首を持つことが共和制の顕著な特質であるということが一般の学説でございまするので、わが国は共和制ではないことはまず明らかであろうと思います。

それでは、君主制をさらに専制君主制と立憲君主制に分けるといたしますならば、わが国は近代的な意味の憲法を持っておりますし、その憲法に従って政治を行う国家でございます以上、立憲君主制と言っても差しつかえないであろうと思います。

もっとも、明治憲法下におきまするような統治権の総攬者としての天皇をいただくという意味での立憲君主制でないことは、これまた明らかでございます。

皇室自身はどう認識しているのか

「立憲君主国」と認識していると思われます

美智子皇后は1998年(平成10年)5月12日、英国・デンマーク訪問前の記者会見で、日本が君主制だと述べており、これを前提にすれば、日本は憲法を定め、それに従って政治を行っていますので、立憲君主制の国と理解していることになります。

民主主義の時代に日本に君主制が存続しているということは,天皇の象徴性が国民統合のしるしとして国民に必要とされているからであり,この天皇及び皇室の象徴性というものが,私どもの公的な行動の枠を決めるとともに,少しでも自己を人間的に深め,よりよい人間として国民に奉仕したいという気持ちにさせています。