2005有識者会議の第1回では、何が話し合われたのか

2005有識者会議の第1回では、会議の目的と運営方法を確認し、安定的な皇位継承のために、歴史的伝統、国民意識、社会の変化、現実的課題を踏まえて議論する必要があると話し合われました

2005年1月25日、皇室典範に関する有識者会議の第1回会議が開かれました。この会議では、皇位継承を将来にわたり安定的に維持するために検討を行うという目的が示され、座長の選任、議事要旨や配布資料の公表などの運営方法が確認されました。

また、事務局から「現行皇位継承制度の仕組み」「天皇の国事行為について」などの説明があり、その後の意見交換では、安定的な皇位継承を最優先にしつつ、歴史的伝統、国民意識、社会の変化、現実的な制度課題を踏まえて議論を進める必要があるとされました。

皇室典範に関する有識者会議 第1回 議事要旨

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第1回会議は、いつ、どこで開かれたのか

第1回会議は、2005年1月25日に総理大臣官邸小ホールで開かれました。

<会議の開催>

第1回会議は、平成17年1月25日火曜日、16時30分から18時まで、総理大臣官邸小ホールで開かれました。

出席者には、有識者会議メンバーのほか、内閣総理大臣、内閣官房長官、内閣官房副長官、宮内庁次長など政府側の関係者が含まれていました。

会議の目的は、どのように説明されたのか

会議の目的は、将来にわたり皇位継承を安定的に維持するための検討を行うことだと説明されました。

<避けて通れない検討>

内閣総理大臣に代わって挨拶した山崎官房副長官は、我が国の象徴である天皇の地位の安定的継承は国家の基本に関わる事項であり、将来にわたり皇位継承を安定的に維持するための検討は避けて通れないと述べました。

また、現行の皇室典範が制定されてから60年近くが経過し、その間に国民の意識も相当程度変化しているとして、委員に議論を求めました。

会議の運営方法は、どう決まったのか

第1回会議では、座長と座長代理を選び、議事要旨や配布資料を公表する方針を確認しました。

<座長と公表方法>

委員の互選により、吉川弘之委員が座長に選任されました。また、座長の指名により、園部逸夫委員が座長代理に選任されました。

会議の議事内容については、議事要旨を公表すること、会議で配布した資料は原則として公開すること、毎回会議終了後に座長から記者へ概要をブリーフィングすることが確認されました。

事務局からは、何が説明されたのか

事務局からは、現行皇位継承制度の仕組みや、天皇の国事行為について説明が行われました。

<制度の基本を確認する>

第1回会議では、資料1「現行皇位継承制度の仕組み」、資料2「天皇の国事行為について」などが事務局から説明されました。

これは、皇位継承制度の在り方を議論する前提として、現行制度の仕組みと、天皇の憲法上の役割を確認するためのものです。

現行皇位継承制度の仕組み(2005年1月25日/皇室典範に関する有識者会議 第1回 資料1)

天皇の国事行為について(2005年1月25日/皇室典範に関する有識者会議 第1回 資料2)

意見交換では、何が重視されたのか

意見交換では、安定的な皇位継承を最優先にしつつ、歴史的伝統、国民意識、社会の変化、現実的課題を踏まえる必要があるとされました。

<安定的な皇位継承>

意見交換では、皇室制度は日本にとって重要であり、皇位が将来にわたって安定的に継承されるためにどうするべきかを、最優先に議論する必要があるとされました。

<国民意識と社会の変化>

また、現代の世代の意識、今後の日本社会の変化、国民の平均的な考え、晩婚化や非婚化なども踏まえる必要があるとされました。

<歴史的伝統と現代の状況>

さらに、皇室制度は歴史的伝統に根ざしたものであり、その伝統を十分に踏まえる必要がある一方で、制度が時代とともに変わってきた事実も踏まえ、現代の状況をもとに考えるべきだという意見も示されました。

第1回会議は、後の議論にとってどのような意味を持つのか

第1回会議は、皇位継承制度を、伝統だけでも現代意識だけでもなく、両方を見ながら検討する出発点になりました。

第1回会議の意見交換では、歴史観や哲学の問題も重要であるが、あわせて具体的な制度の議論を進める必要があるとされました。また、抽象的・観念的な制度論だけでなく、制度から生じる現実的な問題を見極める必要があるともされました。

さらに、学説をたたかわせて結論を出すのではなく、多くの人が納得できる提案を出すことが重要だという意見も示されました。

このように、第1回会議は、安定的な皇位継承を最優先の課題としつつ、歴史的伝統、現代社会、国民意識、具体的な制度設計を組み合わせて議論するという、会議全体の基本姿勢を確認する場でした。

まとめるとどうなるか

2005有識者会議の第1回では、会議の目的と運営方法を確認し、安定的な皇位継承のために、歴史的伝統、国民意識、社会の変化、現実的課題を踏まえて議論する必要があると話し合われました。

第1回会議は、具体的な制度案を決める場ではありませんでした。

しかし、皇位継承の安定を最優先にすること、現行制度を確認すること、歴史的伝統と現代の社会意識の両方を踏まえること、そして多くの人が納得できる提案を目指すことが確認されました。

その意味で、第1回会議は、2005年有識者会議全体の出発点となる会議でした。

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